第1回ひとりBLアワード

これは私が商業BLを嗜み始めて1年経ったという記念に、

「ひとりでBLアワードを開催しちゃおう」

という、トチ狂った企画です。

 

1年目にしてはそれなりにBLを読んでいる(と思いたい)私ですが、まだ1年目。

人間と考えたとき、やっと一人歩きを始めたような赤ちゃんです。

偏りしかありません。

 

 

 

選考基準

  1. 私が「〇〇な話が読みたいな」と思った時に読む作品はどれだっていうアバウトな部門分け
  2. その部門の中で読み返し頻度が高い、またはとにかく好きな作品を選ぶ

 

もちろん選ばれなかった作品が好きじゃないとかではなく、「全部大好き」という大前提で、私が欲しがちな作品が受賞しています。

 

部門分け

  • 官能…言葉の通り官能シーンが満載な作品。

   エロい作品が読みたいときってあるよね。

 

  • ディープ…私が辛いと感じる作品。

   辛くて心臓がきゅっとなるの好き常読みたい。

 

  • 攻…私の好きな攻め・変人攻め。

   変な人が好き。同族愛し。

 

  • 受…私の好きな受け・かわいくて”THE受け”な受け。

   受けはかわいくてなんぼや!

 

  • cute…かわいくて好きな作品。

   人は誰しもかわいさでむせび泣きたいとき、

   あるじゃん。

 

  • 泣き顔…ぐっとくる泣きシーンがある作品。

   性癖。泣き顔大好きっス。

 

  • 生きて…これからの2人の生活がどうか幸せであってほしいし、何があってもきっと2人なら乗り越えられるよ!!!と泣いちゃう作品。

   心が重たくなってたり、幸せで溢れたいとき

   読みたくなるよね。



受賞作発表

 

  • 官能

「神様なんて信じない僕らのエデン」一ノ瀬ゆま

購入:2022/6

私の声紹介

人類初のαとΩという設定が秀逸。ストーリーが素晴らしいと読み返すたびに感動します。あと画力が半端ないです。初めて読んだ時はとりあえず絵がうますぎて興奮しました。上下巻セットでとてもいいボリューム感で、エロさもキュンも味わえるのめちゃめちゃ良いです。多くを語れねぇとりあえず読んでみてほしい作品です。読んだら分かる。ベスト官能!!

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「寺野くんと熊崎くん」依子

購入:2022/4

私の声紹介

真面目攻めヤンキー受けって、みんな好きじゃないですか?私も好きです。ただ、寺野くんと熊崎くんの特に好きポイントは、熊崎くんがヤンキーじゃないところなんです。ただただかわいい男の子なんですよね熊崎くん。私も寺野くんと一緒にニマニマしちゃいます。そしてしっかりやることやっててかわいい。場所も時間も関係ないの?欲に生きてていいです。若いっていいな。

 

 

 

 

  • ディープ

「きみに言えないことがある」もふもふ枝子

購入:2022/9

私の声紹介

めちゃめちゃ悩んだ。でも、辛くて泣いたのはこの作品でした。

誰しも多少は、「こうあるべき」「こうありたい」っていう理想に縛られて生きていると思うんだけど(少なくとも私はそう)、その縛りや優しさが、結果として大切な人を傷つけるって一番嫌じゃん…それに気付いたとき私なら絶望してしまうと思います。

あと、人から見える自分と本当の自分のギャップに苦しむこともあるよねって共感して泣きました。とても辛い。

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「はだける怪物」おげれつたなか

購入:2022/8

私の声紹介

林田さんの過去とか葛藤が辛くていいですよね。相手を傷つけたくないって、好きな人だからこそ思うことで、それを打ち明けたときに相手が受け入れて優しい毛布で包む(概念)のが私はとても好きです。

「きみに言えないことがある」もそうだけど、この手の作品は一人で考えて思い悩みがち。でもって、結局そのオーソドックスな話が好きだよね。創作BLでもめちゃめちゃ読んでます。

 

 

「ハッピー・オブ・ジ・エンド」おげれつたなか

購入:2022/4

私の声紹介

暗くてエロイはなしと言えばコレってくらい私の中では代表作。ただ、実際あんまり読み返してないです。だって読んだら続きが気になるから!!!!!!3巻待ってます!!!!!!!!!

 

 

 

「息ができないのは君のせい」澄谷ゼニコ

購入:2022/3

私の声紹介

矢野、顔が良いけどマジで変な人で最高。巻を追うごとに変な人度が増してて好きが増します。

作品としても大好きすぎて商業BLでいちばん好きな作品って1年間言い続けています。志筑くんが矢野の味覚を理解ってる感じのこというところ大好きすぎる。永遠に2人でイチャコラしててほしいです。大好き。

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「YOUNG BAD EDUCATION・YOUNG GOOD EDUCATION」ダヨオ

購入:2022/8

私の声紹介

商業BLマンガで最初に読んだからあんまり気にならなかったんだけど、何作か読んで改めてこの漫画を読んだ時に、2人とも相当「やべぇやつ」なのが良いなと思いました。やべぇ同士だから成り立ってる関係だなぁと。あとダヨオ先生の絵が好きです。情けない顔した成人男性って、いいですよね。

 

 

「鬼と天国」お吉川京子

購入:2022/8

私の声紹介

学校でのBLと言えば先生と生徒だったので先生同士っていうのが新鮮でした。天獄先生、相当変わってていいですよね。かわいいんだけど変。人間として変な攻めに振り回される受けって、見てて愉快で私は大好物です。

 

 

 

 

「ちょっと待とうよ、春虎くん」あめきり

購入:2022/12

私の声紹介

広告にめちゃめちゃ出てくるから気になって買ったら大当たり。かわいい受け、受けらしい受けが大好きなんですよ!!!!!!!かわいいんです!!!!スイ先輩が!!!!!春虎もかわいいよ……………2人とも健気でピュアでかわいくて浄化される作品。高校生BLの醍醐味。かわいい。

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「のみ×しば」田倉トヲル

購入:2022/4

私の声紹介

柴、かわいすぎるじゃないですか。私この作品のこと少女マンガだと思ってて。そもそも絵が少女マンガだし、キュンキュン感が少女マンガのそれじゃん?ほんとにかわいくて大好きです。基本的にBLでは早く付き合うことが正義と思っている*1けど、のみしばは関係ないと思えます。これからの2人に期待しかありません。大喧嘩して泣いてくれ(黙れ)

 

 

「それを恋と呼ばずになんと言う」壱あらた

購入:2022/7

私の声紹介

アワードに伴って確認したら、この作品結構前に買っててびっくりしました。かわいい顔した年上受け。大正解です。勘違いで年下攻めが泣いちゃうのもいいんですよね。2人ともかわいいです。ありがとう、この作品がある世界。

 

 

「ロンリープレイグラウンド」ダヨオ

購入:2022/8

私の声紹介

この部門に入るには異質ですが、かわいい顔した受けという点で外せませんでした!私が好きな受けの顔してる。結局こういうCP好きなんですよね、私が。

 

 

 

 

  • cute

「かわにさざなみ」澄谷ゼニコ

購入:2022/3

私の声紹介

かわいい尊い最高至高のBLです。なにしてても尊い。何この2人。なんで、なんでこんなに尊いんですか??????買って1か月、毎日登校の電車で読んでました。おかげで今、無事に進級出来ているといっても過言ではないです。私の人生を変えた作品ですね。感謝です。私はせっちゃんとウタ、どっちが、いつ、どこで告白したのかを妄想するのが大好きです。正解が出るまで妄想し続けたいです。これからも少しだけでいいの2人の尊い日々をどうか、教えてほしいです。よろしくお願いします。

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「雨上がりの僕らについて」らくたしょうこ

購入:2022/3

私の声紹介

部門グランプリにならなかったですが、死ぬほど大好きな作品です。この2人もかわいすぎる。らくたしょうこ先生の描く泣き顔が好きで、奏はめそめそしちゃうので、私はにやにやしてます。(翻訳機使った?)お互いがもつ壁を、ちゃんと2人で乗り越えていく2人に対する感情の言語化はできません。愛おしくて、尊くて、あたたかい気持ちになるCPですよね。続編ありがとうございます。

 

 

「幼馴染じゃ我慢できない」百瀬あん

購入:2022/3

私の声紹介

始めて買った、エッチなシーンが入ってる作品だったから、最初は読めないかと思ったけど、今となっては、なんのそので読んでます。慣れって怖いですね。この2人もめちゃめちゃかわいいんですよね~~~~~~~~寡黙な攻めとわんこ系の受けで、幼馴染だからこそわかることもあるけど、幼馴染だからこその壁もあって。喧嘩して仲直りしてる様子がキュン超えてギュンです。幸せになってくれ。

 

 

「あかりと彼はなやましい」鶴亀まよ

購入:2022/6

私の声紹介

部門を迷ったんだけど、あかりちゃんのかわいさカンストだからこの部門です。受部門の受けとは違うんですよ。めんどくさくて理屈っぽくて、でもかわいくて愛おしい生き物、それがあかりちゃん。瑞貴さんがぞっこんなのもわかります。私もぞっこんです。とりあえず全人類読んだらいい。

ちなみに瑞貴さんはかっこいい攻めランキング1位です。おめでとうございます。

 

 

「タカラのびいどろ」鈴丸みんた

購入:2022/9

私の声紹介

たいちゃんのピュアさが可愛すぎます。たいちゃんの友達と一緒にかわいいなぁってなってしまう!序盤はどう展開していくのかなってなったけど一冊でまとまりもよくて最高でした。キュンキュンしたい時に必読!!あと絵が綺麗で素敵です。

 

 

「焦がれて焦がして」noji

購入:2023/1

私の声紹介

社会人同士が読みたいヨォってなって買った作品だけど、想像以上に可愛かったです。片思い必死に隠してるところも、幼馴染だからこその距離感とか空気感も美味しいです。お料理作品だと思ってもいて、このBLを読むと、自炊が頑張れるというお得な特典もあります。やる気ない時にかわいさを浴び、自炊もできる、私にとってはありがたすぎる作品です。

 

 

 

 

  • 泣き顔

「あした愛かもしれない」山下街

購入:2022/5

私の声紹介

泣き顔といえば!!

とりあえず泣き顔読みたかったら私はこの本を手に取ります!!胸がキュッってなる。ありがちな勘違い、ど定番、つまり最高!!!絵も好きなタイプでお話まできゃわなのでこの作品に何度も救われてますありがとうございます。

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「先生と、それから」らくたしょうこ

購入:2022/4

私の声紹介

らくたしょうこ先生の描く泣き顔は至高じゃないですか。それも年上の先生がもしょもしょ泣いてくれるので私はニマニマしちゃいますすみません!かわいいです!!泣き顔以外も良すぎるこの2人、なんと続編がある…!?!?生きれる

 

 

「寄宿舎の黒猫は夜を知らない」鯛野ニッケ

購入:2022/7

私の声紹介

同性愛を扱う映画などで1番泣いちゃう言葉「好きになってごめん」なんですよ。そう、私が泣きます。世界観が私の本棚では珍しいんですが、上下巻でボリュームもありつつもまとまりがあって、ストーリーも大好きな作品です。あと絵が綺麗で読みやすいです。時間あって心臓を痛めたい*2ときに読みがちです。

 

 

 

 

  • 生きて

「愛追うふたり」仁嶋中道

購入:222/9

私の声紹介

まじで大好きな作品だし、この2人がずっと笑顔で過ごしていることまで想像して泣きます。幸せを願わずにはいられない、そんな作品です。

BLの世界は割とゲイに寛容だし、当たり前にノンケも男と付き合う中で、ゲイ同士が大好きな私は、まず2人がゲイであることがとても好きなポイントです。そして、未成年だからこその家族とのトラブルはLGBT作品*3を見ている気持ちになります。元々LGBT作品が好きだった私にはとても刺さりました。

加えて、お互いが好きで大切にしたいという気持ちが溢れ出ているのがたまりません。ストーリーももちろん、仁嶋中道先生の描く表情に感情を揺さぶられます。続編が出たら泣いて喜びますが、続編が出なくたって2人がどこかできっと生きているんだと思うだけで救われる心があります。生きていてほしい………

 

 

 

<その他のエントリー作品>

「山田と少年」三田織

購入:2022/4

私の声紹介

あとがきに、山田も千尋も「近所にいそう」な人たちだと思いながら描いていたとあり、そんなしっくりくることある!?!?となりました。BLはファンタジーだと思って楽しむ中で、「近所にいそう」だった2人はこの作品が初めてでした。そして、同時に「いてほしい」と思いました。こんなかわいいことが世界のどこかで起こっているかもしれないって考えると、捨てたもんじゃないなと思えます。世界のどこかで、今日も山田と千尋が、畳の部屋のアパートの一室で、仲良くご飯食べてたら嬉しいです。

 

 

「ぼくのパパとパパの話」ろじ

購入:2023/3

私の声紹介

もともと、別の創作を読んでいたろじ先生の商業を見つけてしまい、3秒後には買ってました。めちゃめちゃよかった。子どもがいる話って何となく選んだことなかったけど、めちゃめちゃよかったです。世界観的に同性婚は認められ、現代よりは同性愛に寛容な風潮はあっても、マイノリティであることは変わらない。その中で「親の在り方」に悩むのは、これまで読んだBLトラブルとは全く別ベクトルなので新鮮でした。これも「普通」やカテゴライズに悩む点で、LGBT作品に近いと感じました。大好きです。

ひろの成長を読者も分かち合い、涙できるとても素敵な作品です。これからも3人家族、幸せに過ごしてほしいと思わずにはいられません。

 

 

 

 

最後に

ひとりBLアワードを開催しようと思い立ったときはただ楽しみだったのですが、書いていると、「今何をしているんだ」という気持ちでいっぱいになりました。

それでも、改めて本棚のBL本を読み漁ってコメントを考えるのが楽しかったです。どこがどう好きなのかを言葉にすることで、私の趣味嗜好が自分の中でもより明確になり、やってよかったと思っています。

コメントの関係で泣く泣くエントリーできなかった作品もたくさんあります。しかし、各部門受賞作、エントリー作品含めて私が持っているBL作品は全部大好きなので、これからもたくさん読み返して、幸せに浸りたいと思います。

 

最後に今回のエントリー作品たちの中で、続編・次巻が決定している作品を紹介したいと思います。(ただ単純に自分のためです。)

 

    • 「神様なんて信じない僕らのエデン」一ノ瀬ゆま
    • 「鬼と天国」お吉川京子
    • 「雨上がりの僕らについて」らくたしょうこ
    • 「あした愛かもしれない」山下街
    • 「先生と、それから」らくたしょうこ
    • 「ぼくのパパとパパの話」ろじ
    • 「かわにさざなみ」澄谷ゼニコ
    • 「息ができないのは君のせい」澄谷ゼニコ
    • 「ハッピー・オブ・ジ・エンド」おげれつたなか
    • 「のみ×しば」田倉トヲル

 

これ書くために調べて知った続編決定作品合ってひっくり返りました。

できれば1巻完結の作品を読みたい私なのに、なんでこんなことになっているのか、不思議で愉快ですね。この続編全部読むまでは生きるしかないってか!

 

 

これで、

第1回ひとりBLアワードを終わります。

ご愛読、ありがとうございました。

いつか第2回も開催できると良いですね。私次第です。

 

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*1:筆者の個人的な意見です

*2:きゅんとすることの最上級

*3:ここでは、社会的にセクシュアルマイノリティを描いた作品のことを指しています。BLとは別ジャンルです。